学校まで片道30分ほどを毎日トゥクトゥクで通勤しています。カンボジアに来た当初は交通ルールもわからず、行きかうバイクと車の動きにただただ驚きました。正面の信号が赤でも、右折車はどんどん曲がっていきますし、信号通りに止まる車の横をすり抜け、タイミングを見て直進していくバイクもいます。左折の矢印信号が出ていなくても、信号の切り替わりのすきを見て発進していくバイクがいます。交差点角によくあるガソリンスタンドの敷地は、あたかも道路のように車やトゥクトゥクが通過していきます。その横で店員さんは普通に仕事をしています。
日本人にとってはあり得ない交通状況ですが、よく見ているとある種のルールが存在していることが段々わかってきました。多くの車、バイク、自転車、人が、その暗黙のルールを守りながら、譲り合い、絶妙なタイミングでぎりぎりにすれ違っていきます。スクランブル交差点の人の動きを、車やバイクに乗りながら行っているような感じです。見事としか言えません。
大きな通りだからと爆走する車はほとんどいません。いつどこから人やバイクが出てくるかわからいという意識を常に持ちながら、ランボルギーニだってスピードをセーブして走っています。(遅すぎる車に逆にいらいらすることもありますが。)
カンボジアの交通事情がこのままでいいと思っているわけではもちろんありません。実際、度々事故直後の場面に遭遇するのも事実です。しかし、法律で定めたルールのみがすべてで、白黒をつける社会より、相手に対して寛容であり、人間的であると感じる時があるのです。
校長 伊藤 潔
プノンペン日本人学校

2015年に日本人会により設置され、小学部、中学部で構成される。基本は日本の教育内容(文部科学省の指導要領)に準じたカリキュラムとしつつ、カンボジアらしさを加味した特色ある学校経営を行っている。2023年度は在校生70人。
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