私は埼玉県の中学校でずっと働いてきましたが、東京のベッドタウンとして新興住宅地が広がっている地域であり、大規模校での勤務がほとんどでした。だから、プノンペン日本人学校への赴任が決まった時、あこがれていた小さな学校で働けることに喜びました。
小規模校の嬉しいところは、子供も職員も顔と人柄がすぐにわかることです。学年やクラスを超えて、子供も教員も日常的に関わり合いながら、共に育っていくのが小規模校の良さです。保護者がすぐに子供と結びつくのも嬉しいです。家庭には様々な歴史があり、それぞれの親の思いや願いがあります。そうした個々の事情に耳を傾け、親と協力して子供を育てていきたいところですが、小規模校はより丁寧に動けることが嬉しいです。
一方、小規模ゆえの難しさもあります。人が複数寄れば、そこには様々な人間模様が生まれます。クラスに30人いれば、逃げ場所も探せますが、数人しかいないクラスでは大変です。また、子供同士や保護者間などで関係がこじれた場合、クラス編制のタイミングで手立てを打つことができますが、小規模校ではそれができません。
子供たちは、毎日顔を合わせながらも距離を置くことを学んだり、自分の思いや願いを相手に上手に伝えて良好な関係を維持したり、時には、いやなことはいやと強く主張して相手と対峙したりしています。全体的には仲良く過ごしている子供たちですが、いろんな人間関係の難しい場面に遭遇し、悩みながらも頑張って前に進んでいます。
小規模校の良さを最大限に生かしながら、子供たちの悩みに寄り添い、解決する力を身に着けられるように支援していきたいです。
校長 伊藤 潔


プノンペン日本人学校

2015年に日本人会により設置され、小学部、中学部で構成される。基本は日本の教育内容(文部科学省の指導要領)に準じたカリキュラムとしつつ、カンボジアらしさを加味した特色ある学校経営を行っている。2023年度は在校生70人。
Mail: jsppcambodia@gmail.com
TEL: 092-882-140
Web: https://jspp.tv/
Facebook: jsppcambodia
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